ルート

 2023年10月、ついに播磨臨海地域道路の詳細なルート図と予定されているICの位置などが公開されました。1998年に「播磨臨海地域道路網協議会」の結成から見ても30年もの時を経てついにその姿が見えてきました。工業地帯と住宅エリアの間にある緑地帯や川、事業所内の道路などを通るルートになっており、出来るだけ建物がある私有地を避けた感じになっています。それでも住宅地や学校を貫く場所もあり、用地買収などかなり大変そうな印象です。また、昨今、大阪関西万博でも報道されておりますが、建設費の高騰という避けようのない難題が待ち受けており、計画段階評価時の想定の事業費よりも大幅に高くなるではないかと思われ、今後も前途多難な状態ではあります。

今回公開された都市計画素案をみた限りですが、ICに料金所を考慮したような箇所(ICの一部用地が膨らんでいる)があり、どうも全線有料道路になるのではないかと推測しています。尚道路規格は下記の通りです。

第2種第1級 自動車専用道路(本線:設計速度80km/h)
標準幅員18.75m(往復4車線)

立体交差のバイパスというより、最高速度80km/hの高速道路になっています。

詳細なルート図は兵庫県の公式サイト内の播磨臨海地域道路の「都市計画に係る住民説明会の開催」の項目にてPDFで公開されております。https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks21/assess_harimarinkai.html

都市計画素案のルート図を、国土地理院地図の航空写真に重ねて作成した、ルート図を作成しました。下記のルート図のインターの形状などは、当サイト管理人による予想で、都市計画範囲から推測したもので、実際に行政などから公表されているものではありません。出来るだけズレのないように調整しておりますが、数十メートル程度のズレは生じているかと思います。

※下記のルート図はとりあえず作成したもので、結構見ずらいかと思います。後日、分かりやすくしたものに編集してUPしたいと思います。ご了承くださいませ。

(仮称)明石西JCT~加古川付近

第二神明道路とは明石西JCTで接続します。JCTは神戸方面のみの接続です。明石西JCT~稲美ICの間では播磨臨海地域道路の本線が不自然にすこしクランクしていますが、恐らく将来の神戸西バイパスへの延伸(もしくは神戸西バイパスがここまで延伸する)を見据えてこのあたりをジャンクション化する予知を残したものではないかと推測しています。

加古川JCTでは加古川バイパスとの加古川方面のみの接続となります。JCTの一部が池にあるため、大きなJCTではありますが、住宅などの用地買収を出来るだけ抑えている感じがします。この西側でもやや本線を南へ北ずらしながら池を貫いています。

平岡播磨ICは国道250号線に接続する重要なICになります。明石西JCT~平岡播磨IC間が優先整備区間にしていされており、播磨臨海地域道路の中でも早い時期に開通することが予想されます。また、国道250号線の東行き車線本線が既に立体交差化されている交差点です。

別府IC付近~加古川まではほとんどが、神戸製鋼加古川製鉄所北側の川や緑地帯沿いに建設されます。播磨臨海地域道路はこのような工場と住宅地の間にある緑地帯を通る区間が多く、この道路の大きな特徴となっています。

尾上ICから西へ進むと加古川を渡ります。現状、加古川の橋については橋の形状やデザインなどには特に言及はされいませんが、この街(加古川市)の名前でもある川ですので、景観などに配慮した橋が架けられる予想しています。

↑画像をクリックするとかなり大きい画像が表示されます

加古川付近~(仮称)伊保IC付近

加古川を渡ると高砂市に入ります。川を渡って高砂東IC付近までは、ほぼ住宅地や学校を貫くルートになっています。高砂中学校は現在の学校敷地内を斜めに横断される形になっており、プールや体育館は本線に被っていいるので、最低でも建て替えは避けられない感じです。隣の高砂小学校もプールが本線に被っているので、移設は最低必要そうです。高砂東IC付近には高砂市公営団地がありますが、団地の南半分の大半が道路敷地に被っています。このように住宅、団地、学校と結構大胆に貫いていますが、もう少し南にそらして三菱重工やカネカの敷地付近に通せなかったのかと思ってしまいますが、それだと阪神高速のような都市高速道路並みにカーブが連続してしまうので、そういった事情もあったりするのかもしれません。

高砂西ICから伊保IC付近では工場などの事業所の敷地などを通りぬけていきます。

↑画像をクリックするとかなり大きい画像が表示されます


(仮称)伊保IC~(仮称)白浜北IC付近

伊保IC~大塩IC付近は、沿岸にあるゴルフ場の北側を通りますが、周辺はほぼ事業所もなくかなり開けた所を抜けます。大塩ICから西で進路を一転北側に向けて山側へ向かいます。山陽電鉄本線を跨いだ当たりでトンネルに入り、抜けた少し西側に姫路南JCTが設置されます。

姫路南JCTでは播但連絡道路や姫路バイパスとの連絡線に接続します。姫路南JCTを過ぎると再びトンネルに入り、今度は一転南西に向かい白浜北ICに至ります。白浜北ICを過ぎると西側に進路をとります。このあたりは道路が海に面しており開通すれば車窓からの景色が良さそうです。播磨臨海地域道路は「臨海」とは付いていますが、意外にも海に面している区間は少なく、ほとんどが工業地帯の北側(陸側)を通っています。

↑画像をクリックするとかなり大きい画像が表示されます



(仮称)白浜北IC~(仮称)飾磨IC付近

白浜IC付近からは工業地帯の北側にある緑地帯付近を主に通されています。

飾磨ICは修景池付近に作られます。このあたりはほぼ緑地帯ばかりを通るので、事業化されれば予算さえ投入されれば早期開通が期待できます。

↑画像をクリックするとかなり大きい画像が表示されます

(仮称)飾磨IC~(仮称)広畑IC付近

飾磨西IC付近も緑地帯や川の上に作られるので、用地買収が少なく事業化されればスムーズに進みそうです。

広畑ICが当面の播磨臨海地域道路の終点となります。姫路南JCT~広畑ICは盲腸線のような区間になっています。早期に太子龍野バイパスへの接続構想など、広畑から西へのルートについては引き続き具体化を進めていく必要があります。

↑画像をクリックするとかなり大きい画像が表示されます